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コラム「美しい日本のことば」
愛日
2019年1月7日
愛日(あいじつ)とは、冬の日差しのこと。中国の古書『春秋左氏伝(しゅんじゅうさしでん)』にある「冬の日は愛すべし」からきた言葉です。冷たい冬をひととき忘れさせてくれるあたたかい日差しは、たしかに愛すべき日の光ですね。愛日の恩恵を一番いただいているのは猫でしょうか。冬空の下、日時計
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雪の下
2019年1月1日
真っ白い雪のうえに、ほのかに浮かび上がるピンク色。もうそこまで春がきているのだと、梅の花はまっ先にその時を知らせてくれます。雪をかぶった梅の花のように、紅色の衣に白い衣をかさねた色を「雪の下(ゆきのした)」と言います。このかさね色を見ると、川端康成の『雪国』のワンシーンを思い出し
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つづら折
2018年12月28日
くねくねと幾重にも曲がりくねった道を「つづら折(おり)」といいます。日光のいろは坂がそうですね。漢字では「葛折」や「九十九折」と書きます。絡み合ったツヅラフジの蔓を見立てて葛折、数が多いことを示す「九」をあて、さらに強調した「九十九」を使って九十九折に。鞍馬寺につづく竹林のつづら
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木守
2018年12月20日
寒空に、ぽつんとひとつだけ取り残された柿。「木守(きまもり)」です。来年もまたよく実りますように、とのいわれがあります。「きもり」とも「こもり」とも言いますが、いずれも木を守るということに変わりありません。木守柿のように、樹木を守り世話する人も木守と言い、桜の木を守る人は桜守(さ
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鼓星
2018年12月16日
冬の空を見上げると、目につくのがこの鼓星(つづみぼし)。そう、オリオン座です。一見、蝶のようにも見えるこの星は冬空の王者とも呼ばれ、澄みわたる冷たい冬の空に君臨します。鼓は、鼓胴に張り巡らされた紐を締めたり緩めたりすることで音色を調整することから、この紐のことを「調べ」と言うのだ
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六つの花
2018年12月11日
花にたとえられることが多い、雪。「六つの花(むつのはな)」もそのひとつ。6角の結晶が空から舞いおり、冬ざれの木々に降り積もる様子は、たしかに白い花が咲き誇っているようにも見えます。他にも、銀花、寒花(かんか)、天花(てんか)、花弁雪(はなびらゆき)、豊作を呼ぶめでたい花という意味
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室礼
2018年12月7日
門松、しめ縄、鏡餅、豆と鰯の頭と柊の枝、雛人形に五月人形、七夕飾り、盆灯篭、月見団子に千歳飴・・・。古くから伝わる年中行事に欠かせないのが、行事にちなんだお飾りです。家の内と外、とりわけ室内を季節のもので装うことを「室礼(しつらい)」と言います。室礼のはじまりは平安時代。貴族たち
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常世草
2018年12月4日
常世草(とこよのくさ)とは、橘(たちばな)のこと。古代、黄泉の国(死者の国)や不老不死の国(蓬莱山、仙郷)として信じられていた常世の国には、時を選ばずいつまでも香り続ける果実、「非時香果(ときじくのかぐのこのみ)」という不老長寿の霊薬がありました。それが「橘」。第11代垂仁天皇の
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星の林
2018年12月1日
− 天の海に雲の波立ち月の船星の林に漕ぎ隠る見ゆ(広大な天の海に波立つ雲。その上を月の船が渡って星の林に隠れてゆく)『万葉集』にある柿本人麻呂の歌です。天を海に見立て、雲を波に、月を船に、群がる星々を林に見立てた感性には驚くばかり。星月夜の下で夜空を眺める人麻呂の様子が目に
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手習い
2018年11月25日
手習い(てならい)とは、文字を書く練習のこと。このときの「手」は文字を書くことを表しています。習うは「倣う」とも書きますが、どちらかといえば、「習う」は人から教わることを、「倣う」は手本をまねるという意味で使われることが多いようです。ただ、習うは「(牛馬を)馴す」「(地面)を平す
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